香川大が臨床心理学科新設、国立大医学部で初

新設される臨床心理学科などについて説明する長尾学長(中央)=香川大
新設される臨床心理学科などについて説明する長尾学長(中央)=香川大

 香川大学は30日、来年度からの設置に向け文部科学省に申請していた医学部への臨床心理学科の新設と、大学院農学研究科の改組が認められたと発表した。同大幸町キャンパスで開かれた会見で、長尾省吾学長は「学生が香川大学を卒業して、地元でキャリアアップをしたいと思えるような魅力的な学部ができあがった」と述べた。

 国立大学で医学部内に臨床心理学科が設置されるのは初めて。認知症やがん治療の緩和ケアなど、医療分野での臨床心理のニーズに対応する。定員20人で、社会心理学や司法心理学などをカリキュラムに組み込み、国家資格の「公認心理師」の受験に対応するほか、付属病院でチーム医療なども学ぶ。

 農学研究科の改組では、従来の3専攻を「応用生物・希少糖科学」の1専攻に統合、新たに「希少糖先端科学」▽「環境生物科学」▽「生物化学・食品科学」▽「応用生命科学」の4コースを設置する。また、基盤科目に同大の希少糖研究を題材にイノベーションマインドを学ぶカリキュラムなどを設ける。定数は60人で変更なし。

 同大は「地域活性化の中核的拠点としての機能強化」を目標とした大学改革構想に基づき、平成30年度からのスタートを目標に4つの学部・学科新設や改組に取り組んでいる。そのうち創造工学部の設置と経済学部の改組は7月に先行して認められている。

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