りこめんど

摂食障害の悩み、無料で相談

「こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ」の菅野庸院長
「こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ」の菅野庸院長

 拒食症や過食症など摂食障害の悩みを抱える人に、精神科医が電子メールを使って無料でアドバイスする「メール相談室」が注目されている。回答者は精神科専門病院「こころのホスピタル・古川グリーンヒルズ」(宮城県大崎市)の菅野庸院長。平成9年に開設され、これまで全国500人以上の悩みに寄り添ってきた。

 相談者には最寄りの専門医や保健師らを案内し、入院を希望する人がいれば受け入れる。入院治療で順調に回復し、既に退院した元患者からは「復学して就職した」「子供が生まれ、親の気持ちが分かった」などの便りも届く。

 厚生労働省の調査によると、摂食障害の患者数は過去30年間で6倍に増えた。細身礼賛の社会風潮などを背景に、今や女子中学生の100人に2人が該当するという。専門医が少ないため初診まで数カ月待ちも珍しくなく、国が治療支援センターを整備中だ。

 菅野院長は「これまで悩んできた時間の2倍をかけて治す気長さが大切。家庭環境や本人の考え方を変えて回復を目指すには、積極的な入院治療が必要。命を落とすこともあるだけに、小さなことでも早期に相談して」と呼びかけている。相談室のアドレスはhttp://kanno-hospital.jp/sesshoku/sesshoku.html。(牛田久美)

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