Inc.:長時間労働で死ぬこともある。誰でも当然わかっていることですが、これが科学的にも実証されました。米紙『ニューヨークタイムズ』で紹介されたスタンフォード大学とハーバード大学の研究によると、「長時間労働は死亡率を20%押し上げる」とのこと。

現代の労働者の寿命が約100年であると仮定すると、長時間労働によって平均寿命は20年も削られてしまうということを意味するのです。他にも似たような研究結果があります。

・仕事と家庭のバランスが取れずに体調不良になるケース(自己申告率)が約90%増加した。

・過酷な労働をしている労働者は医師から病気と診断される可能性が35%上昇する。

・職場の管理が行き届いていない職場(研究では"組織の公正さが低い職場")では、病気を患う可能性が50%も上昇する。

概して、一部の企業が生み出している高圧的な職場環境などは、間接喫煙と同じくらい健康を害するものなのです。

皮肉なのは、数多くの研究によって、長時間労働は実際に作業効率を下げるということがこれまで何度も示されている点です。

1週間に40時間以上働いているとより多くの仕事をこなしているような印象を与えますが、実際には疲れ果てて正確な判断力を失い、再検討が必要になり、結果的にコストがかかってしまうのです。

「Amazon流の職場環境」を推奨する経営陣が何を考えているのか本当に疑問です。それとも、彼らは何も考えていないのでしょうか。

起業家のコミュニティが立ち上がり、「もうたくさんだ」と言ってくれるのを望むばかりです。

死ぬ価値のある仕事など存在しないのですから。

It's Official: Those Long Hours Are Killing You|Inc.

GEOFFREY JAMES(訳:コニャック

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