関西の議論

上司を殴ってやりたい-と思ったら「6秒」待て 怒りとうまくつきあう「アンガーマネジメント」に注目集まる

【関西の議論】上司を殴ってやりたい-と思ったら「6秒」待て 怒りとうまくつきあう「アンガーマネジメント」に注目集まる
【関西の議論】上司を殴ってやりたい-と思ったら「6秒」待て 怒りとうまくつきあう「アンガーマネジメント」に注目集まる
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 理不尽な上司を殴ってやりたい-。誰もが一度は持ったことがあるだろう「怒り」の感情。日常生活でも、当たり散らして後悔したり、逆に、怒れずストレスをため込んだり…。人の怒りに振り回されることもあるかもしれない。そんな怒りをコントロールするトレーニング法「アンガーマネジメント」に今、注目が集まっている。全国で講習会が開かれ、企業研修などに取り入れるケースも増えてきた。怒りをコントロールするコツとは?(安田奈緒美)

怒りのピークは長くて6秒

 「人事異動で新しい職場に移って、仕事のやり方もがらっと変わり、思わずイライラが募って周囲にあたりちらしたりして…。この思いをどうにかしたい」

 心にもやもやを抱えていたという40代の会社員は先月、京都市内で開かれた「アンガーマネジメント入門講座」に参加した。

 「怒りは人にとって自然な感情。なくすのではなく、うまくつきあうためにアンガーマネジメントがあります。適切に怒り、必要がないときは怒らない。そのための考え方です」

 講師を務めた日本アンガーマネジメント協会(東京都港区)の認定講師、田崎慎子(ちかこ)さん(51)が集まった約20人の受講者にやさしく語りかけた。

 田崎さんは、衝動を抑えるテクニックとして、「腹の立つことに出合ったら6秒待って」と伝授。「怒りの感情のピークは長くて6秒。手のひらに数字を書いたりしてもいい。感情的な怒りでは相手に思いは伝わりません」と話す。

 さらに、怒りの原因をくわしく探ることが、アンガーマネジメントにつながると説く。「怒りは実は二次感情とも言われています。不安や寂しい、つらい、苦しい、嫌…こういった一次感情を入れるコップを想像してください。このコップから一次感情があふれたときに怒りになりますが、かっとなって怒ってしまうと、そのコップの中にたまった感情をうまく伝えられなくなるでしょ?」

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