MakeUseOf:Facebookは好きですか? 友だちや家族の日々の生活を垣間見るのを楽しんでいますか? もしそうなら、内向的な人には素晴らしいチャンスです。Facebookが嫌いな場合は、外向的なのかもしれません。

Facebookは、内向的な人が感情的に、心理的に必要としている、あらゆるものを提供しています。直接会って話す時のような気まずさがなく、自分の好きな人とコミュニケーションする場を与えてくれています。誰にも邪魔されずに、言いたいことを言ったり、眉をひそめたり、応援したりできます。

一方、外向的な人は、Facebookのあらゆるところが嫌いなことが多いです。顔の表情、気軽な会話のやりとり、身体的なコンタクトなど、すべてがありません。外向的な人は、SNSやスマートフォンが社会や対人関係に引き起こしている悲劇について語ることが多いです。

そろそろ、私と同じくらいFacebookが好きな内向的な人たちが、意思表明をする時です。

内向的な人は顔を上げない

山火事みたいに(皮肉にも)Facebookで広まったバイラルビデオを見たことがあるでしょうか?

現代人が、メールやSNSをチェックしたり、ネットで離れた友だちや家族と連絡する手段として、いかにスマホを使うことに取り憑かれているか、そしてそのことが社会や対人関係の構造をいかに壊しているか、ということを説明しています。

何百万回も視聴されていましたが、不思議なことに今はオンライン上にありません。しかし、そのビデオを見て私が個人的に感じていたことを、完璧に表現してくれている返答ビデオがありました。 Murderbot Productionsの制作による「Look Down」です。

私はこの部分が気に入っています。

僕がバスの中で会話をする意味だって?

冗談だろ?

僕は四六時中話してる

僕は常に学んでる

だからうちの母さんは昔よりもどんどん難解な人間になっている

僕は世界一おもしろい友だちがいる

特にそいつらはRedditで新しい情報を広めてる

世界的なコミュニティには孤独はない

君にだけ見えない共通点があるなら

少し難しく見えるかもしれない

みんな同じものを欲しがってるから

この部分は、まさにFacebookが内向的な人を魅了する理由であり、さらにビデオではこのように続きます。

人間の愚かなところはオンラインでも同じ

それを遮断できないから、避けるのが難しいから、さらに悪いだけ

ここが核心をついています。内向的な人は、つまらない人と馬鹿みたいなありふれた話をするのに耐えられないから、パーティーでは隅の方に一人で居心地悪そうに座っているような人です。そんなことをしても頭が痛くなるだけです。実生活では、自分の話をするのだけが好きで、ずっとしゃべり続ける外向的な人をシャットアウトできません。

内向的な人の心理

1989年にJerome Kagan博士が始め、長期に渡った熱心な研究の中で、外的刺激に過敏な赤ちゃんや幼児は、典型的に大人しく、控えめで、思慮深い、内向的なタイプに育つことがわかりました。

視覚、聴覚、嗅覚、他者との距離感に対する個々の経験の過敏度が高ければ高いほど、その人はその刺激を避ける傾向にあります。

過敏であるということは、内向的な人が静かで、穏やかで、人気のない場所を家や職場に探す理由を作り出し、その説明にもなっています。

これこそがまさに、内向的な人がFacebookを使うことを魅力的に感じる理由でもあります。静かで快適な自宅にいながら、友だちや家族のバーチャルな"パーティー"を楽しむことができます。冗談を言い合ったり、オンラインゲームを一緒に楽しんだり、好きな人とは親密なチャットを長時間することだってできます。

電話からまき散らされる大声に耐えたり、実際のパーティーで周囲の騒音や邪魔に悩まされたり、外向的な人が突然会話に割り込んできて会話を横取りするような危険性もなく、存分に楽しむことができます。

外向的な人は内向的な人ほどFacebookを使わない

内向的な人が、外向的な人よりもFacebookを使うのが好きな決定的な理由は他にもあります。

去年、アラバマ大学ハンツビル校のPavica Sheldon博士がまさにこの内容に関する研究をしており、『the Journal of Psychosocial Research on Cyberspace』で発表していました。研究の中で、外向的な人はFacebook上ではより活動的かもしれませんが、実際には外向的な人よりも内向的な人の方がSNSを長時間使っていることがわかりました。

つまり、外向的な人はFacebook上でも(実生活を同じように)脚光を浴びようとする傾向がありますが、実際には内向的な人の方がよく利用しているのです。なぜかというと、内向的な人は、Facebookでは自分が交流する人をコントロールしたいという欲求が満たされるからです。実際の対人環境では、内向的な人はコントロールしたいと思っていてもできません。

このコミュニケーションをコントロールしたいという欲求が、一般的に内向的な人がSNSを魅力的だと感じる理由です。「Scientific American」でKrystal D'Costaさんは、内向的な人についてこのように書いています。

この手のコミュニケーションは、直接的なコンタクトが減ると実際の人間関係が損なわれるという考えから、長い間、批判されてきました。私たちは、SNSのようなメディアは、会話の微妙なニュアンスを完全にとらえることには向いていないと思っています。しかし、内向的な人にとっては、交流をコントロールする機会があるので、これが理想なのです。

これはFacebookに関しては特に当てはまると思います。自分のステイタスをアップデートした時に、「友だち」のリストに入れている人だけに表示させるようなことができるからです。自分が嫌いな人や、快く思っていない人の情報が、フィードに流れてこないようにすることもできます。誰かがFacebookのウォールに不愉快なコメントをしたら、友だちから削除するだけで、二度とその人から何か言われたり、その人を見かけたりすることはありません。内向的な人にとって、これは夢が実現したようなものです。

Introverts Love Facebook and Extroverts Hate It. Here's Why.|MakeUseOf

Ryan Dube(訳:的野裕子)