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発達障害抱える生徒の高校進学 「学び」の成功で社会的自立の一助に

周囲に気を使わずに済むように衝立の付いた机に置いたノートパソコンで自習する生徒、隣接のオープンスペースで教員と向かい合って話をする生徒-。内閣府認定特区高校の明蓬館高校(福岡県川崎町)の特別支援教育センター(SNEC、東京都品川区)での様子は民間の自習室といった雰囲気だ。発達障害を抱える生徒だが、「単位取得のための課題提出が終わり、みんな落ち着いている」と校長兼同センター長の日野公三さんは目を細める。平成21年4月に開校した同校はインターネットを通じて授業を配信、生徒は授業を受けて日々の課題を出しながら単位取得を目指す。発達障害の生徒を受け入れるのが特徴で、25年4月にSNECを開設した。発達障害の子供たちは、小中学校では特別支援学級へ通うなどして障害に応じた指導を受ける。しかし、「複数の生徒がいる教室に入るのが嫌とか、光や音に過敏になるなど、発達障害の影響はさまざま。こうした子供は特別支援学級に行っても落ち着いて勉強できず、勉強の仕方そのものを知らずにいる」(日野さん)。SNECでは発達障害の程度を心理テストで把握したうえで、親を交えて指導計画や教育支援計画を立案。臨床心理士などの有資格者を配置し、質問したり要望を伝えたりすることのできない生徒が自分のペースで学ぶ場として活用する。2014.02.27 msn

編集部