Categories: ニュース

ホンダ、ASIMOを念じて動かす研究に成功

ブレイン・マシーン・インターフェース(BMI)と呼ばれ、すでに世界中で盛んに研究が行われている。「危ない!」と思った瞬間にあわてずに危険を 回避する操作を誘導できれば、運転ミスによる死亡事故を防ぐことができるため、クルマへの応用が期待されており、実用化に向けた研究も進んでいる。「非接触での脳活動の計測」「健康状態や心理状態推定のためのビッグデータの解析」「自動車ユーザーインタフェースの使い易さの計測・評価」などは 最近、日本の自動車業界で行われた、社外技術を募る実際のプロジェクトである。これらも、脳活動やビッグデータを利用することで、ドライバーの体調を予測 し、運転操作のミスを防ぐというものだ。運転手の眠気やストレス度合いなどの健康状態を把握したり、脳で念じたことを的確に理解し、安全な運転を支援するようなシステムを確立し実用化する には、脳波や心拍などの生体情報を把握するセンサーや、集めた情報をもとに判断する機能、そしてドライバーの意思と対立せずに動きを誘導する仕組み作りが まだまだ必要だ。しかも、課題は多い。なぜなら、運転中のドライバーの頭に電極を貼るわけにはいかないし、ヘルメットをかぶらせるのも無理がある。かといって、体に 触れることなく人体の微細な電気信号や振動を読み取る、非接触の「生体センシング」は超最先端の科学領域だ。また、集めた情報をもとに判断するといっても 個人差がある。正確に判断するためには、膨大な個人の情報を蓄積し、その中からパターンを見出す「ビッグデータ解析」や、膨大な情報にいつでもアクセスで きる「クラウドコンピューティング」、そして、判断の基準を見出す「人間工学」をさらに進化させ、融合させる必要がある。これらの技術をすべて自前で開発 するには、時間も労力も相当必要だ。2014.2.14  東洋経済

編集部