東京・日野市の都立七生養護学校（現・七生特別支援学校）での「性教育」の是非をめぐる裁判に決着が付いた。同校では、知的障害のある児童・生徒に対し、歌や人形を用いる独自の性教育を行っていたところ、一部の都議らがこれを「過激だ」と問題視・批判し、これに同調した都教委が同校教員を厳重注意にした。教員や保護者らは不当な介入だとして、都議・都教委らに計約3000万円の損害賠償を求める訴訟をおこした。最高裁が上告を退けたため、2審判定が確定、これらの行為を教育現場への「不当な支配」と認定し、教員らに対して合計210万円の損害賠償を支払うよう、都議・都教委に命じた。今回の判決のポイントについて村上英樹弁護士は、学習指導要領に反するものでもなく、また、知的障害のある生徒の状況に応じた現場の創意工夫と言えるものに対して、都教委や都議が萎縮させる行為をしたことは『不当な支配』にあたり許されないため、裁判所はこのような判断をしたと考えられると述べている。2013.12.26 弁護士ドットコム
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