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また産休かよ。管理職が部下に妊娠を告げられた時

これまでの日本企業の管理職は、妻が専業主婦という人が多かった。子育てしながら働く女性をイメージしにくかった。でもこれからは違う。安倍晋三内閣は「子育て中の女性が働きやすい環境を整えないと、日本経済はもたない」とまで言い出した。女性社員は産休、育休を取るものだと、これからの管理職は認識すべきだ。そしていざ、その日が来たら、わき上がる思いはぐっと飲み込み、笑顔で祝福しよう。もう10年もすれば、大半の管理職は自分の妻も働いている、そんな時代になるだろう。働く女性の妊娠は、いつでも自分の妻のことになりうる。そう考えれば、おのずと対応は変わってくるはずだ。目先は自分の部署の戦力ダウンになる。その女性が優秀であればあるほど痛手は大きい。でも回り回って、将来の年金の担い手になってくれるのだ。子供の数が増えるのは、基本いいことなのだから。一方で、女性も当然の権利のような顔をして、産休や育休を取るのはやめた方がいい。Hさんは産休中、雑誌の企画案を何度もメールで送ってきた。離れていても参加意識は途絶えなかった。体調がよくない時もあっただろうに、自分が今、できることをやろうという意識が伝わった。負い目を感じる必要はないが、何が悪いんだと言わんばかりの態度を取られると、残された部員たちの気持ちは穏やかではない。復帰する時に、しこりを残すことにもなりかねない。Hさんは実にうまく乗り切った。無事の出産を部員みんなが喜んだ。休業中も企画案を考える。それも妊娠したからこそ、気がついた斬新な視点だったりする。勘が鈍らなかったから、復帰後の立ち上がりも早かった。まったくブランクを感じさせなかった。2013.11.28  日経デュアル

編集部