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パーソナリティ心理学者へのインタビュー 川崎医療福祉大 寺崎正治

実験心理学と感情っていうのは、実験心理学の手法で感情を研究するわけで、特に矛盾するというわけではなくて。当時、たまたま実験心理学と言うと、動物の学習研究だったというだけの話で。今田先生自身はfearだとか、そういったものに関心を持っておられましたから。動物実験に関する論文を結構読まされましたが、これはこれで仕方がないかと思って(笑)学部時代、動物実験は得意じゃなかったんですよ(笑)
卒論は今田先生に不安だとか感情に興味があり、そういう感情はどういった中身なのかと卒論で取り上げたいと話したら、アメリカのDavitzという人の「Language of Emotion」という本を紹介されまして。どういう本かというと、発想は簡単で。恐怖だとか色々な感情があって、それが主観的にどういう経験なのかを調査し、それを情動ごとにまとめた、そういう本で。そのやり方を真似して卒論でやってみました。そんなに情動を取り上げることはできませんからね、不安、恐怖、喜び、憂鬱、それぐらいかな。主観的な経験を記述した文をたくさん集めてきて、チェックリストを作るんですよ。不安なときは、具体的にどういう状態でしたかと聞いて、当てはまるものにチェックしてもらって。その共通項を不安の定義とする、といったそういう研究が卒論でした。 2013.10.30 パーソナリティ心理学会

編集部