毎週水曜の夕方、都内の小さなカフェ。集まっているのは20代の男女。カフェのあちこちでマンツーマンの対話が行われている。相手の話をゆっくり聞きながら相槌を打ち、要点を整理し、心のもつれを解きほぐしていく。一見、友人同士が親密な会話を楽しんでいるように見えるが、これは「聴くトモ」というソーシャルサポートのサービス風景だ。話を聴いているのはプロのカウンセラーではない。様々な職業を持つボランティアスタッフだ。彼らは医師や臨床心理士、プロコーチから専門の訓練を受け、「傾聴サポーター」という立場で支援に参加している。幼い頃から手軽なネットコミュニケーションが当たり前となった今の20代は、友人との衝突や和解を重ねて成長していった先輩世代に比べると、“人間関係の問題解決経験”が希薄になっている。そのため就職後、経験したことのないような高度なコミュニケーション技術を求められ、太刀打ちできない状態にあるのだと石井氏は指摘する。2014.1.22DIAMOND IT&ビジネス
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